
4月17日、24日、5月1日の3回、落成した九段中等教育学校の新校舎で学ぶ1年から3年の全生徒を対象に「九段伝統継承ホームルーム」が行われ、菊友会理事等2名が1組になり、クラス毎に各教室で九段82年間の歴史を語った。
これは賀澤恵二校長の協力要請を受けたもの。菊友会は、母校が都から区への移譲に際して「行事・伝統の継承」を絶対条件としてきたことから、すぐさま準備委員会を発足させ、短期間ながら資料を作成し、対応した。
当日は、講師に当たる理事等は、担当クラスの生徒達と給食を共にした後、5時限の授業参観、続く6時限の50分のホームルームで、スライドを見せながら伝統継承についての講義を行った。九段は、関東大震災の翌年荒廃した中で、将来に希望を託す若者のために創設されたこと、初代・成田千里校長が理念とした自主独立を尊ぶ校風やイギリス風の紳士淑女教育が根底にあることなどを説明した。生徒達は、これから自分達が実際に経験する至大荘の説明に興味を示した。
<講義担当>
勝俣顧問・宮島副会長・尾羽澤理事長・大西・岡田・高橋・林(ヤ)・澤田・高井・馬渕・山崎・中野・林(勝)・赤司・田ノ倉・長の各理事
以下は、伝統継承第1弾を何とか終えた実戦・顛末記である。
◆伝統とは何か
手探りで始まった準備委員会。果たして何が伝統なのか、時間内でどれほど伝えられるか・・・討議の結果、九段82年の歴史を知ってもらおうと結論。早速、創立の大正期から平成の現在まで、時代背景と節目、節目の歴史を説明する資料作り。写真で視覚に訴えること、講師陣の巧拙をカバーできるようにスライドを使うこととなり、学校や区との何度ものやり取りを経て資料が次第に整った。
◆生徒とOB給食を共に
4月17日、中等3年生を対象に1回目のHRだ。賀澤校長から「生徒を子供と見るのではなく、ひとりの人間として扱ってください。1回で全てが伝わらなくとも、生徒が伝統について考えるきっかけを作ってください」との説明がある。その後、理事等は担当クラスの生徒たちと給食を共にし、5時間目の授業参観。教室は窓が大きく中の様子が良く見える。
◆いざ行かん、講義開始!
いよいよ6時間目。「九段伝統継承HR」の時間だ。各理事は16枚の写真と愛唱歌が入ったCD-ROMを持って教室に向かう。しかし、写真1枚に説明2分、初めての教壇、原稿を読むのが精一杯。ようやくのことで説明が終り、愛唱歌「至大荘と共に」の再生準備に入ったが、操作未熟のため手間取る。その瞬間「校歌を歌え。何とかなる」の声。次々と各教室から九段高校の校歌が響く。生徒達はびっくり。「卒業してから何十年もたつのに校歌が歌えるなんてすごい」。思わぬ効果にこちらもびっくり。
◆講義2回目
4月24日、今日は中等2年生が対象だ。説明にメリハリをつけ時間配分に工夫、写真点数も減らす。今度こそパソコンで「至大荘と共に」を聴かせたい。ところが・・・、終了間近にやはり音が再生できず、またもアカペラで校歌を歌う。菊友会員の先生たちも応援してくれた。
◆3回目こそ!
5月1日は中等1年生が対象だ。より視覚に訴えるため九段高校の購買部で水褌を購入し、生徒達に見せることにした。話は、自分達の在校中の思い出や至大荘に力点を置き、一方通行にならないように生徒からの質問時間も作った。
◆反省多々、来年に生かす
総じて話し方が未熟だったと反省。「来年もまたお願いします」の賀澤校長の言葉に励まされる。少しは役に立てただろうか? 有意義な出会いであったと信じたい。
3回目には読売新聞社からの取材があり、翌日の朝刊都内版に上の写真が入った記事が大きく掲載された。望外のご褒美だった。